経営コンサルティングと教育研修サービスを主軸とするリブ・コンサルティングが、2025年12月25日に東証グロース市場へ新規上場します。戦略立案から実行支援までを一気通貫で提供する独自モデルを強みに成長を続けてきた同社は、今回のIPOを通じて更なる事業拡大を図ります。本記事では、会社概要、オファリングの詳細、株価の見通し、そして本案件特有のポイントを整理し、投資判断の参考となるようわかりやすく解説します。
会社概要・事業内容
リブ・コンサルティングは2012年に創業し、「100年後の世界を良くする会社を増やす」という理念のもと、総合経営コンサルティング事業を展開してきました。事業領域は経営戦略、新規事業開発、DX推進、営業組織改革、組織開発など多岐にわたります。
特徴的なのは、“戦略立案”に留まらず、関連グループ会社と連携しながら“実行支援”までをワンストップで提供できる点です。例えばマーケティング戦略の策定からシステム導入支援、さらには営業代行までを一連で提供することで、企業の成果実現まで責任を持つ体制を整えています。
グループ全体では6社体制を構築しており、コンサルティングから実務代行まで幅広い機能を備えます。連結従業員数は337名(2025年10月末時点)。事業の幅を拡げつつも、成長途上の企業としての機動力を維持しています。
IPO時のオファリング概要
証券コード:480A
上場市場:東証グロース
業種:サービス業
想定価格:920円
公募株数:1,300,000株
売出株数:350,000株
オーバーアロットメント:247,500株
オファリング株数合計:1,897,500株
想定公開規模:約17.5億円
時価総額(上場時想定):約58.9億円
仮条件決定日:2025年12月9日
ブックビルディング期間:2025年12月10日(水)~12月16日(火)
公開価格決定日:2025年12月17日(水)
購入申込期間:2025年12月18日(木)~12月23日(火)
上場日:2025年12月25日(木)
主幹事証券:SMBC日興証券
株価についての考察
今回のIPOは「想定価格920円」「想定時価総額約59億円」「公開規模約17.5億円」と小型案件に分類されます。小型案件は需給が引き締まりやすく、初値が上昇しやすいという特徴があります。
需給を見ても、公募比率が約78%と高く、市場に流入する株が“素直な発行株”中心である点は初値形成においてプラス材料です。一方で、オファリングレシオ(市場に出回る株式のシェア)は約32%とやや高めで、この点は初値上昇余地を一定程度抑える可能性があります。
業績面では、売上は伸長基調にありますが、2023年12月期には積極投資の影響で赤字を計上し、2024年12月期に黒字転換を達成したばかりという状況です。具体的には、2024年12月期の連結売上高は4,977百万円、経常利益は494百万円と、一定の収益性を確保しています。直近で黒字化した点は評価される一方、利益成長の再現性や中長期の収益拡大に対する市場の評価が初値の重要な判断材料となります。
市場予想では、初値は想定価格の1.5〜1.7倍程度(おおむね1,380〜1,560円前後)と見る向きもあり、需給の強さと事業モデルへの評価がどの程度織り込まれるかが焦点となります。
当該IPOの特殊なポイント
リブ・コンサルティングのIPOには、他社に比べて注目すべき独自ポイントが複数存在します。
まず、同社の最大の特徴は「戦略コンサルティング × 実行支援」の融合モデルです。グループ企業が営業代行や業務代行、IT実装支援を担うことで、単なる助言にとどまらず、成果が出るまで“やり切る”体制が整っている点は、競争が激しいコンサル業界における差別化要因といえます。
次に、株主構成が極めてシンプルで、代表取締役の関厳氏が約64%を保有しています。主要株主には180日間のロックアップが設定されているため、上場直後の売り圧力は限定的と見られます。
さらに、公開規模が小型であることから需給は良好で、個人投資家を中心に一定の人気化が期待できます。一方で、コンサルティング市場は競争が激化しており、価格競争のリスクや大型案件への依存度など、中長期でチェックすべきポイントも存在します。特に2023年に一時赤字を記録した点は、投資負担の大きさと成長ステージの変化を象徴しており、今後の利益成長の安定性をどう示すかが市場評価の分岐点となるでしょう。
まとめ
リブ・コンサルティングのIPOは、小型案件・公募中心の需給構造・独自の事業モデルといった複数の要素が組み合わさり、初値上昇の余地が十分にある案件といえます。特に“戦略立案から実行まで”一貫して支援できる構造は明確な差別化ポイントであり、企業の課題が複雑化する現代において高いニーズが見込まれる領域です。
一方で、過去に赤字を挟んだ点や競争環境の激しさなど、長期保有を前提とした場合に確認すべき材料もあります。初値狙いか、中長期保有かに応じて見方が大きく変わる銘柄といえるでしょう。
総じて、投資家が注視するべきは「事業モデルの持続性」「グループの実行力」「成長の再現性」です。これらが市場でどのように評価されるかにより、IPO後の株価トレンドは大きく変わっていくと考えられます。




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